自動車修理工場 (2018年2月施工)
警備システム導入と併せてセキュリティーカメラ監視・録画システムの導入を警備会社のリンクアップシステムでご検討されておりましたが、予算と設置規模のバランスから当社にご相談頂き目的と予算のバランスの取れたシステムをご提案させて頂きました。
システム構成
- IP66防水IPカメラ(1280×720 100万画素)4台
- 基本機能タイプネットワーク画像録画装置
- 15インチ制御盤内蔵型液晶ディスプレイ
- カメラ個別電源コントロール
- ワンオフシステム制御ボックス
現地作業期間 | 延べ3日間 |
施工費用 | 約30万円 |
今回のシステムの特徴
クライアント様の要望
- 現在必要な監視箇所は4か所
- 必要な時のみ録画を確認
- インターネットやオフィス内LAN経由での監視機能は不要
- 事務所からの監視も不要
- 簡単な操作
- センサーライトを追加
- 1箇所建物から離れた箇所から監視
当社提案システム
- カメラ4台をベースとして将来の拡張に備えて最大8台のカメラまで収容可能なシステムを採用
- 2TBのHDDで4チャンネル最低2週間の録画容量
- 事案発生時にはUSBメモリに必要な動画をコピー可能
- カメラは固定式(PTZ無し)
- 将来のセンサーライト追加に備えてすべて有線式(全監視位置に電源供給)
- カメラ以外の設備を1か所に統合
- 屋外と工場と言う設置環境を考慮し防水・防塵対策
- 建屋内も含め露出配線を可能な限り無くして、保護対策を行う
必要最小限に機能に絞ったシステムにより極力簡単で分かりやすい操作を実現すると同時に、一般事務所や屋外と異なる過酷な工場と設置範囲の広さから通信システムの信頼性と堅牢性を確保を予算内で両立できるシステムを検討しました。
今回のシステムの目玉
無いものは作る!
集中制御盤やカメラ取付け金具はワンオフ部品と既製材料を組み合わせて対応。
施工状況
カメラ取付ブラケットは予めアングル加工・溶接にて取付状況に合わせてカスタマイズ。
予め塗装と部品の取付けを済ませて現場作業の効率化により、性能とコストのバランスを実現しています。
今回はWiFiにも対応したカメラを使用していますが、実際には安定性を重視して有線LANを使用。 取付けブラケットはジャンクションボックスとカメラ基台をあらかじめ溶接加工で一体としています。
それぞれのカメラには直近まで電源を配策していますので将来のシステム拡張や更新の際に無駄な費用が掛かりません。
もちろんこちらも特製ブラケットを使用しています。
コチラも比較的高い地上高に設置し、ご要望によりお客様より支給頂きましたセンサーライトを合わせて設置。 各所に電源を配策していますので問題なく対応。
このライト施工時に動作不良を発見しましたが、分解修理して無事取り付け致しました。 電子部品経験も豊富なインストーラーがいるので臨機応変に作業対応可能です!
最後のカメラはこちら!
何と私設電柱への取付けです。
ウォルボックスもチョコレートカラーに換えてみました。
採証の為の隠匿性の高いカメラもありますが、賊の窃盗意欲を削ぐ為のセキュリティーカメラは監視の存在をアピールすることも大切な機能の一つです。 とは言いつつも折角の懐かしい正に「電柱」でしたので工夫してみました。
こちらのボックスにも勿論電源標準装備です。 将来のアップグレードや装備追加も合理的な費用で対応可能です。
工場建屋から架空配線を行いました。
このような条件ではWiFiを活用することで通信線の配策を省略してコストを抑える方法もありますが、その場合には通信の安定性を確保するために結局業務用の外部WiFiアンテナを追加などの設備が必要になりますので有線が確実です。
制御盤にはいろいろなアイデアとカスタマイズで盛りだくさん。
コチラが完成品です。
この中に電源コントロール、NVR(録画主装置)、スイッチングハブ、15インチ液晶ディスプレイ、電源コンセントが入っています。
このシステムに必要なすべてのコントロールがここに集約されています。
4台それぞれのカメラに独立した電源をスイッチを介して送っていますので、トラブルの際にはそれぞれ単独で他のカメラに影響せず電源のON/OFFによりユーザー自身でも再起動を試みることが可能です。
IPカメラはどうしてもハングアップしたり動作が不安定になることが皆無ではありませんのでこのような仕組みをあらかじめ用意するのも長い目で見て有効です。
蓋を閉じれば埃の侵入も防げて施錠も可能です。
この制御盤の工作の一コマ。
手持ちの材料からアルミ板を利用して板金折り曲げ機で両端を折り曲げてディスプレイの背面固定用ネジ穴に合わせて穴あけします。
画面の裏側でブラケットを固定します。
ウォルボックスの蓋側に固定します。
固定用のネジは上下から挿入して扉の開閉に支障が無いようにしています。
NVR本体にもスペーサーを製作して裏側にスイッチイングルーターのスペースを作ります。
スペース的には5mm単位の間隔しかありませんので配置の調整は結構シビアです。
最後に外部USB接続用の穴を開けてゴムブッシュで蓋をします。
これで画像を外部持ち出しする際はここからアクセスできます。
簡単に安く作ることもできますが、使い勝手や設置後のメンテナンスを考えて工夫と手間をかけておくのも価値の一つです。
ご要望・お問い合わせお待ちしております。