賃貸集合住宅向け カメラ+屋外収容型システム施工工事(2020年7月施工)
2020年7月に1期工事が完了した集合住宅向けの防犯監視システムです。
今回のお客様は比較的交通量の多い道路に面した賃貸集合住宅にあるごみ集積場の監視が目的です。 このごみ集積場は道路に面して設置されており通勤など通りがかりの入居者以外の人が無断でごみを不法投棄するという事案が多発。 さらに不法投棄の片付けの労力や処理コストが無視できない状態になり大変困っているとのこと。
今回の設置条件は管理システム全体が共用部分である屋外設置で単独で通信ラインを導入してリモート監視できること、システム全体を屋外収容で完結する仕様です。
システム構成
- IP66防水IPカメラ(1280×720 100万画素)2台
- 屋外用防水キャビネット
- フレッツ光通信装置のキャビネット内収容
- モニターのキャビネット内収容
現地作業期間 | 延べ2日間 |
施工費用 | 約40万円 |
今回のシステムの特徴
クライアント様の要望
- 現在必要な監視箇所は1か所
- 不法投棄の採証
- 不法投棄の動機をなくす保安設備
当社提案システム
- 現在必要な監視箇所は1か所
- インターネット経由での複数人による監視機能(オーナ様と不動産管理業者様)
- 簡単な操作
- 現地で完結できる操作機能
- 見せる防犯システム
- 侵入者の顔をはっきりと記録できるカメラ
当初導入時は監視対象1箇所を最低限のカメラでくまなくカバーし、不法投棄の現場をしっかりと記録できるシステムとし、さらに将来必要に応じてカメラや監視箇所・範囲を追加するコンセプト。
当初からフルスペックでの施工がコスト面での効率が高いのは事実ですが、実際に使ってみないと本当に必要か不安があるのも事実です。
保安システムはルーティーン業務のツールの一つとして活用されるお客様と一緒に作り上げ、改善していくのが成功の秘訣です。
集合住宅用システム(ネット接続無し)の情報はこちら。
システム準備
これまでは事務所や工場の建屋内に管理機器を設置するプランがほとんどですが今回はすべてのシステムを屋外設置するセットアップなので堅牢な防水型のキャビネットを使用しました。
規模の大きい設備やマンション、工場などで見たことのあるキャビナットかと思います。
この中にすべての管理機器と通信機器を収容します。
このキャビネットだけでも30kgの重量があります。
取付盤を取り出して配置を検討します。
キャビナット内の空気の動きや暴風雨で等極限の環境での浸水の想定、メンテナンス時のアクセス性能を考慮してレイアウトします。 将来のメンテナンスは自社で行うにしても万一他社で行うにしてもいい加減な施工は無駄な時間とコストの原因になりますので真剣に検討し綺麗に施工するのは重要です。 やはり他の職人さんが中を見てこれはしっかり造られていると思ってもらえるような作品にしたいものです。
録画装置は筐体を加工してねじで盤に固定します。
録画装置に内蔵するHDDはWD社製のパープルシリーズです。
パープルシリーズは監視システム録画用で24時間365日常に稼働し続けるシステムに特化してチューニングされたHDDです。 もちろん普及型のHDDでも作動しますが肝心な時に故障したり、もちろん動いているものはいつか壊れて交換の必要を避けることはできませんがその頻度を下げるのは長い目で見てコストセーブになります。
今回のレイアウトでは余剰スペースに限りがるので筐体の底板を直接ブラインドナット加工して固定していますのでケースを閉めてから内部で固定する手順になります。 そこでケースにアクセスホールを追加してケースを閉めてから固定できるように工夫しました。
もちろんアクセスホールにはガスケットで蓋をします。
取付盤への固定はこのようにすべてブラインドナットで施工していますのでキャビネット内に固定し裏側にアクセスできない状態でも取り外し可能になりメンテナンス性が向上します。
モニター、NVR(録画装置)、スイッチ、電源、ONU・ルーター架台をレイアウトして無事すべての機器が収まりました。
IPカメラの取付基台もあらかじめ可能な範囲まで加工しておくことで現地作業の効率を上げ施工クオリティーを向上することができます。 この加工も現地施工時の調整や将来の拡張も考慮したセットアップを心がけていいます。
カメラ固定基台・配線ボックス。
一発で決めて固定するのが確実で安上がりでもありますが使いやすくしっかりと目的を達成することができるシステムであるためにはこのようなマージンをあらかじめ取っておくことも顧客の利益になります。
施工状況
キャビネットを取り付けるALC壁面にアンカーボルトを入れます。
子の施工も事前に壁面の厚みを調査し適切な長さのアンカーボルトを選定します。
うっかり壁内部に落とさないように固定します。
しっかりと防水コーキングも施工して固定します。
水平を確認しながら下側も固定します。
今回は6か所で固定し重量を分散しています。
しっかりとまた効率よく、さらに事故なく仕上げるには段取りも大切です。
バリ取りもしっかりと。
一度取り付けてしまえば見えなくなるところですが将来のメンテナンスや設備変更作業の際に怪我をしたり、長期間の使用で錆の原因になることがありますので丁寧に作業します。 もちろん塗装も忘れません。
システム機器が載った取付盤をキャビネット内に収めます。
NTTの通信回線工事は後日施工になりますが、予め架台を用意してあります。
万一の浸水に備えてキャビネット底板から浮かせてあります。
電源、通信線入線管、IPカメラ用のLANケーブルの管路を接続してキャビネットは完成です。
施工者さんによっては出隅部分でPF管をそのまま曲げて配策する場合もありますが作業効率とやはり将来の拡張性も考えてジャンクションボックスを使用します。
無事カメラの設置・位置調整も終わりシステム完成です。
単独動作可能なシステムなので設置直後から監視録画起動可能です。
この後通信線の工事が入った後にネット監視システムの設定を行いフルファンクションで稼働開始です。
フレックスフリートでは車のボディーコーティング・ディテーリング業務も行っていますので最後にサービスで自動車用のフッ素コーティングを施工します。
これで末永くきれいな状態でご使用いただけます。
フレックスフリートでは初期導入時の無駄なコストは押さえつつ将来のアップグレードの可能性も考慮したシステム設計・施工をしますので、ご使用を続ける中での変更や増設に対応できます。
予算に合わせて先ずは必要最小限のコストとシステムでスタートし、使ってみてからアップグレードを検討したいお客様に臨機応変に対応します。