賃貸集合住宅向け カメラ+自立型システム施工工事(2022年9月施工)
2022年9月に工事完了した集合住宅向けの防犯監視システムです。
今回のお客様は比較的交通量の少ない道路から少し入り込んだ賃貸集合住宅。 私道部分や隣接する駐車場内でのトラブル監視、防犯目的での設置です。
今回の設置条件は管理システム全体が共用部分である屋外設置でインターネット通信ラインは無く今後もスタンドアローン運用予定、システム全体を屋外収容で完結する仕様です。
システム構成
- IP66防水IPカメラ(800万画素)2台
- 屋外用防水キャビネット
- モニターのキャビネット内収容
- フレッツ光通信装置のキャビネット内収容準備(拡張性確保のため)
現地作業期間 | 延べ1日間 |
施工費用 | 約40万円 |
今回のシステムの特徴
クライアント様の要望
- 現在希望する監視箇所は4か所(方向)
- トラブルや犯罪の採証
- 不法投棄やその他トラブルの動機を挫くための保安設備
- 駐車場内にある既存街路灯器具(防犯灯)の交換
当社提案システム
- 現在必要な監視箇所は2か所
- 簡単な操作
- 現地で完結できる操作機能
- 見せる防犯システム
- 侵入者や賊の顔をはっきりと記録できるカメラ
- インターネット経由監視機能拡張性確保(導入時はネット接続無し)
- 照度センサー付きLED街路灯(防犯灯)に交換
当初導入時は要監視対象2箇所を最低限のカメラでしっかりと記録できるシステムとし、さらに将来必要に応じてカメラや監視箇所・範囲を追加するコンセプト。
当初からフルスペックでの施工がコスト面での効率が高いのは事実ですが、実際に使ってみないと本当に必要か不安があるのも事実です。
今回は事案発生後緊急的に導入する背景がありましたので今必要とされている要件を満たし敏速な施工といち早く稼働状態にすることを最優先に拡張性も確保しています。
保安システムは工事完了後もルーティーン業務のツールの一つとして活用されるお客様と一緒に作り上げ、改善していくのが成功の秘訣です。
常時ネット接続型システムの施工例はこちら
システム準備
今回も集合住宅用システムと言うことですべての制御装置をまとめて屋外設置するスタイルなので堅牢な防水型のキャビネットを使用します。
この中にすべての管理機器と通信機器を収容します。
このキャビネットだけでも30kgの重量があります。
キャビナット内の空気の動きや暴風雨で等極限の環境での浸水の想定、メンテナンス時のアクセス性能を考慮してレイアウトします。 将来のメンテナンスは自社で行うにしても万一他社で行うにしてもいい加減な施工は無駄な時間とコストの原因になりますので真剣に検討し綺麗に施工するのは重要です。 やはり他の職人さんが中を見てこれはしっかり造られていると思ってもらえるような作品にしたいものです。
録画装置は筐体を加工してねじで盤に固定します。
録画装置に内蔵するHDDはWD社製のパープルシリーズです。
パープルシリーズは監視システム録画用で24時間365日常に稼働し続けるシステムに特化してチューニングされたHDDです。 もちろん普及型のHDDでも作動しますが肝心な時に故障したり、もちろん動いているものはいつか壊れて交換の必要を避けることはできませんがその頻度を下げるのは長い目で見てコストセーブになります。
今回のレイアウトでは余剰スペースに限りがるので筐体の底板を直接ブラインドナット加工して固定していますのでケースを閉めてから内部で固定する手順になります。 そこでケースにアクセスホールを追加してケースを閉めてから固定できるように工夫しました。
もちろんアクセスホールにはガスケットで蓋をします。
取付盤への固定はこのようにすべてブラインドナットで施工していますのでキャビネット内に固定し裏側にアクセスできない状態でも取り外し可能になりメンテナンス性が向上、またタッピングネジを使用しないので長期間の使用によるサビの心配も低減できます。
IPカメラもコンピューター機器ですので数か月の連続稼働の後は再起動が必要になる場面があります。 これまで当社施工のカメラで3年以上再起動無しでも問題なく稼働している実績もありますが半年に1度は点検もかねて再起動をお勧めしています。
ある程度のトラブルは即座にユーザーで対処できるように全切りスイッチ(ブレーカー)を必ず用意しています。
集合住宅向け制御盤には液晶ディスプレイを盤内に計装しています。 通常は電源をOFFにして液晶パネルの焼き付きを予防しますが、たまに操作するユーザーさんにとっては切り忘れが起きます。 夜間は画面が明るいので気付きますが特に昼間は忘れがちになりますのでこのような警告ラベルを貼付します。
施工状況
今回も6か所で固定し重量を分散しています。
しっかりとまた効率よく、さらに事故なく仕上げるには段取りも大切です。
バリ取りもしっかりと。
一度取り付けてしまえば見えなくなるところですが将来のメンテナンスや設備変更作業の際に怪我をしたり、長期間の使用で錆の原因になることがありますので丁寧に作業します。 もちろん塗装も忘れません。
システム機器が載った取付盤をキャビネット内に収めます。
今回はインターネット接続無しタイプなのでNTTの通信回線工事はありませんが、将来の拡張にそなえて予め架台スペースを用意しておきます。
万一の浸水に備えてキャビネット底板から浮かせてあります。
電源、通信線入線管、IPカメラ用のLANケーブルの管路を接続してキャビネットは完成です。
単独動作システムなので設置直後から監視録画起動可能です。
フレックスフリートでは車のボディーコーティング・ディテーリング業務も行っていますので最後にサービスで自動車用のフッ素コーティングを施工します。
これで末永くきれいな状態でご使用いただけます。
無事カメラの設置・位置調整も終わりシステム完成です。
追加作業
今回は同時施工として故障して点灯しない街路灯(防犯灯)交換作業の依頼もいただきました。
パナソニック社製最新型の防犯灯に交換しました。
昼間の明るい時間では転倒しないのでウエスでセンサー部分を覆ってテストしています。
モデルやメーカーによっては電源が引火されると数秒点灯して待機モードに入る器具もありますがこちらのモデルはチェック機能がありませんのでこのように雑巾でカバーする原始的な方法で動作確認を行います。
更にこちらは注文には入っておりませんでしたが工事中にこちらにお住まいの方から階段部分の照明がもう1年以上動作していないとの情報を頂きました。 また時々テレビが映らなくなることもあったと言います。
ケーブルテレビ用ブースターや集合住宅用の分配器の電源を共用電燈電源系統から拝借する事は古い建物ではよくありますので点検するとやはり異常な電圧を示していました。
古い電源ケーブルはきちんと絶縁紙新たに電源を引き直し階段灯を接続しなおしまし、動作確認もOK。 見るところそれほど古いものではないようですし、お話によると3年ほど前に修理したとのことですが施工が完全ではなかったようです。
なかなか管理業者や建物オーナー様まで不具合の情報がタイムリーに上がってこない場合もございますが現地でのコミュニケーションを取りながらの作業から臨機応変なサポートを提供することも可能です。
個人での物件オーナー様やご自宅から離れた地域ににある物件を管理しなければならないオーナー様、神奈川県を中心に関東エリアのサポートは一度ご相談ください。
ご要望がございましたら我々の作業車ランクル79で入れるところでしたらどこでも出動します!
フレックスフリートでは初期導入時の無駄なコストは押さえつつ将来のアップグレードの可能性も考慮したシステム設計・施工をしますので、ご使用を続ける中での変更や増設に対応できます。
予算に合わせて先ずは必要最小限のコストとシステムでスタートし、使ってみてからアップグレードを検討したいお客様に臨機応変に対応します。