マンション玄関ドア(鉄枠・鉄パネル)サビ補修 (2024年3月施工)
こちらも築30年超えクラスのマンションの玄関ドア(スチール製)にサビが発生、一部は腐食が進行し盛り上がりグサグサ状態となりドア枠が接触して引っ掛かっている状態。
空室のうちに短期間であまり費用を掛けずに改善したいとのご相談を物件を管理されている管理会社様より頂きました。
先ずは現地調査を行い現実的な作戦(施工方法)を依頼主様と相談させて頂きます。
フレックスフリートではコストをかけずに回復できるところはセーブし、その分の予算を本当に必要としている部分や将来の改善に投入して頂ける様にワンオフにてステンレスパネルを製作し修理で回復・保存する方法を提案いたしました。
入居者様要望
- 早く対処してもらいたい
- 工事日(立ち合い)の日程を仕事の予定に合わせて欲しい
管理会社様要望
- コストを抑えたい
- 既存ドアを活用し延命したい
- 工期の短縮
- 工事日調整の柔軟性
工事内容
- ワンオフキックプレート制作
- ドア丁番調整・修理
- 損傷部分御切除
- 防水処理
- キックプレート取付
現地作業期間 | 延べ2日間 |
施工費用 | 約7.5万円/蝶番調整応急処置+キックプレート |
キックプレートはワンオフ制作の為、即日施工は出来ません。 現調から工事まで1週間程時間を頂きます。
施工前状況
先ずは状態と問題点の確認です。
一度別の業者にて応急処置がなされていました。
錆びの上からゴム状のプレートを接着して尊重部分を画した状態です。
結果的にはここに水が溜まり腐食のスピードが増し悪化している状態でした。
またドアパネルとドア枠が干渉し戸締りが良くありません。
レーザーを当てて状況を確認するとドアパネル自体の下がりよりも沓摺の裏側が腐食し爆裂している状態でした。
依頼主様の許可を得て張り物を剥がしてドアパネル本体の状態を確認します。
フレームはほぼ腐食で強度がありません。 ドアを振るとヘラヘラをしなります。
堅枠も腐食しています。
補修の形跡はありますね。
本来であれば沓摺プレートと、堅枠の腐食部分を欠如して同じ形に成形したプレートを嵌め込むのが正しい補修方法であります。 これにドアパネルの補修を加えると予算的にはドア交換の検討をする規模になってしまいます。
比較的開店も早い居室ということで将来の改修の前に短期間で延命することを優先するというご要望を頂きましたのでキックプレートを用いて改善することになりました。
そこでこれまでの工作車両架装の技術を応用してキックプレートで補強修正し機能を維持する方法を提案させて頂きました。
施工状況
先ずは腐食の激しい部分の表面を取り除き内部の状態を確認します。
補修で貼り付けられたボム上のプレート(表皮)を取り除くとこのように下端フレームはほぼ全滅でした。
内側も両端のフレームはかろうじて強度を保っていましたが中央部分のフレームは断裂していました。
今回はこの両端のフレームを利用してキックプレートを固定して剛性を得る戦法です。
このドアも本来であれば新品交換となる状態ですが、もう数年何とか頑張ってもらうというのが今回の目的です。
堅枠部分も内部が腐食し爆裂しています。
これは解体した下端のフレーム部材です。
結構な量の錆が出てきました。
腐食が進んでい居る部分を切除し、強度が残っている部分は活用します。
内部の錆の処理をできる限り行いキックプレートを取り付けます。
今回は屋外・室内側共にL字に折ったステンレスパネルを採用して剛性を高めるようにしました。 これなしではドアを開いて揺するとパネル全体がヘラヘラするぐらい剛性が無くなっておりました。
施工後
全景です。
よく見ると沓摺の中心部分が腐食により盛り上がっています。
これまでは下がったドアパネルと盛り上がったプレートが接触して戸締り不良を生じていましたが、今回はドアの下端を少し短くしてクリアランスを確保しています。 もちろん室内の戸当たりとのクリアランスを考慮しながら害虫侵入や隙間風流入が無いようにギリギリの位置を狙っています。
このクリアランスとマージンのバランスが取れない程変形している場合は沓摺プレートの交換が必要な状態になります。 最も今回の状態でそこまで進行している場合はドア全体の新品交換をお勧めします。
室内側ですキックプレートも違和感なく付いています。
戸締りもスムーズになり、パネルの捩れもほとんどなくなりました。
最大の変化はこのプレートによりドアの剛性が増して扉を閉めたときの感触がびっくりするほどよくなったことです。
引っ掛かって押し込まないと閉まらないドアから「パン」ではなく「バッフ」と締まるドアに変身です。
今回は玄関ドア1箇所の施工でしたが現調・採寸1回、施工1回の2回現地にお伺いして施工完了となりました。
ドアに合わせてパネルを製作しますので最低でも1週間程お時間を頂きます。
施工時間は2時間前後ですので入居様立ち合いでの作業や、限られた空室期間を活用し、かつ入居日を遅らせることなく既存のドアを補修し延命する方法としては空室率を圧縮しなければならないアパートやマンションのオーナー様には選択肢の一つとなると思います。
気になる方は是非ともご相談ください。
フレックスフリートはその状況や将来の予定に見合う、またお客様の必要としている内容にあった施工を提案します。 一方で危険や障害の原因となる要素がある場合にははっきりと指摘したうえで対処方針をお客様と一緒に検討させて頂きます。
フレックスフリートでは思いがけず発生したトラブルや緊急の修理、日ごろ使っている中で感じる「悩み」を修正改善すべく可能な限り対応いたします。
その「困ったもの」や「悩み」のほとんどは実は安全上の問題であることが常です。
事故や怪我が発生する前にご相談ください。